埋没処理
(
まいぼつしょり)
病気になった枝や葉などを、地中深く穴を掘り埋め込んで、病原菌を防止する作業。このときの堀り穴は、シャベルを使い深く掘ることがポイント。これと似た作業に病気になった枝や葉を「埋める」ことがあるが、この場合は、あらかじめこれらを焼却してから行うので、堀り穴は埋没処理のように深くなくてよい。いずれも、病害虫の防除テクニック。
間引き(まびき) 混みあった部分の枝や葉などを、数を減らすこと。間引きすることで、ムダな枝や葉がなくなり、本来必要な枝葉に栄養をたくさん送り込むことができ、成長を促すことになる。
みどり摘み
(みどりつみ)

春に伸びてくるマツの新芽を、摘み取る作業のこと。枝先に伸びた新梢が葉を開く前に行い、前年の葉を一部残し、もぎ取ります。4月下旬から6月上旬ごろ行います。

実生(みしょう) 種子から育てること。同一の植物を育てるときなどに行う。
水ぎめ
(
みずぎめ)

掘った土を埋めもどすときに、堀り穴のなかにたっぷり水を流し込んで、根の間にすき間ができないように植える事で、樹木の植えつけ方法のひとつ。この水ぎめの反対が土ぎめで、水を使わないで、土をつつきながら植えつける。

水ゴケ(みずごけ)

園芸用土のひとつ。酸性で吸水性や保水性がよく、洋ランや観葉植物などの鉢物に使う。

無機質肥料
(むきしつひりょう)
鉱物などを原料にして、化学的に作られた肥料で、一般に速効性がある。
武者立ち仕立て
(
むしゃだちしたて)

株立ち性の植物は、地際の地上部から直接数本の枝幹(本来はその植物の幹であるが、細く枝のように見えるのでこう呼ぶ)が上に育つが、武者立ちの植物は、地上部から、まず10cm幹が出て、その幹の上部から株立ち性の植物のように、枝幹が出る。

武者立ちは、このように根元からの立ち上がり部分の幹が1本で、その上部から4〜5本に枝幹が別れ、その力強さからこの名で呼ばれる。武者立ち仕立ては、このような植物の特性を生かした仕立て方のひとつのこと。

芽かき(めかき)

ひとつの茎に大きな花を咲かせるために、不要な芽をその元の部分から取りさること。

木化(もっか)

本来緑色をしていた幹や枝が、生育年数とともに、その色が茶色や黒色に変わり、大木の幹のような外見に変わること。通常は、その植物の大小にかかわらず、枝より幹の変化をさす表現。

もみあげ

みどり摘みと同様に、マツの基本的な手入れ作業。春から初夏に行ったみどり摘みのあとに出る夏芽を2・3本残して取り去る。もみあげの際は、前年の葉はすべて、夏芽の葉も半分を残し、もぎ取る作業も同じに行う。
門かぶり仕立て
(もんかぶりしたて)

幹を門柱の上で大きく曲げ、その曲げた部分が門の上にかぶるようにした人工樹形。

主にマツを使って作る人工樹形で、和風建築の門のまわりの造形として、古くから行われている。気品を第一に考え、マツの手入れもじゅうぶんに行う必要がある。