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■ 昭和天皇陛下のお植えになられた ヒノキ ・・・今。 |
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11月のある日 三重県樹木医会事務局からメールが
届いた。 過去の治療のその後・・・ の
経過報告であった。 樹木医になってまだ2年目の私
は もちろんその治療には 全く 携わってはいない。
なんでも凍傷害により幹に亀裂が入ったとの事。
外科的術を行い 擬似木を被せ
キレイに仕上げたらしい。
その過去の治療が 現在どうなっているか?
を 写真付きにて 連絡が 回ってきた・・・ と
単純に これだけのことだった。
しかし!
その時 『え?』 と思う感情が頭の中をグルグルと
周り始めた。
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治療対象樹は ’ヒノキ’ らしい。 しかし 問題は樹種ではなく
’お手植えのヒノキ’ と言う お手植えの部分だった。
『え? お手植えって・・そんな言い方するのはどなたが偉人が植えたの?
そういう言い回しをするのは天皇陛下??』
その時 『え?』 と思う感情が頭の中をグルグルと 周り始めた。
昔の忘れていた記憶がよみがえった。
『そういえば・・確か小学生の時 校長先生と二人で天皇陛下を見に行ったっけ?
そういえばあの時何か植えたよなぁ?? 確か 何とか植樹祭とか言ったような・・・。』
一気に記憶と現実が繋がりました。 当時 12歳だった私は 小学校の
生徒会長をしていたので 先生に言われるがままに 全国植樹祭に参加していました。
今 思うと学校の代表だったのだろう・・・・。 当時は とにかくわけも分からず
豆粒ほどに見える天皇陛下殿へ 小雨の中 日の丸の旗を振った覚えがあります。
27年経った今 ・・・ 過去の忘れていた記憶は完全によみがえり そして現在と繋がった。
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■ 植栽当時のヒノキ |
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その当時の写真を引っ張りだしてきました。
中央の建物の直ぐ前の緑色の部分に 天皇のヒノキは植栽されました。
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そして私たちも小雨の中 ヒノキを植栽・・・。
あれから27年。 |
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ヒノキはすくすくと育ち 今では私の背の何倍もの高さにまで成長したのでしょうか。
自分が植えたヒノキがどれなのか? 全く分かりません。 確かこの辺りだったような・・・・。
27年も前に 確かに ここへ来ていた。 そして ヒノキを植えた。 それは事実。
しかし その事実に もし!私が樹木医になってなかったら・・・
全く そんな事 思いもせず 終わっていただろう。
’昭和天皇お手植えのヒノキ’ 私の担当では無いが 同じ樹木医として 見守って行きたいと思う。
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