★☆ 灰星病 |
○症状 | 主にモモなどの果実に発生します。水浸性の病斑 (外見上の特徴は、熱湯を浴びてただれたような感じです) ができますので見た目で判断できます。 |
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○発生の仕方 | 糸状の病原菌により発生します。 この病原菌は、腐敗し落下した果実の中で病巣の上に菌の核を形成し、そこで越冬します。 春になるとこの越冬菌が、第一次感染源になって病気を広めます。 そして第一次感染した実や葉などから、再び病原菌が飛散して第二次以降の感染を繰り 返し、広い範囲に蔓延していきます。 |
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○防除 | 発病の条件は、高湿度のときや開花の時期、そして新薬の出るころで、この時期に雨量が多いほど発病しやすくなります。この病気に感染すると花が腐ったりしますので 早期発見、早期駆除が基本になります。そのためには、病気にかかった実はもちろん、 枯れた枝は早めにせん定して取りのぞき、不要な徒長枝も切って通風をよくします。 ダコニールやトップジンMなどをで 春と秋を中心にした降雨の時期に、7〜10日間の間隔 で葉や実の部分に重点的に散布します。 |
★☆ 赤星病 |
○症状 | 果樹の葉や実に発生します。葉には表面が黄色で、数ミリぐらいの円形の病斑が出ます。 この病斑は症状の進行とともに、黄色から赤色、そして黒褐色に変化します。 実にも同じような症状が現われますが、こちらは症状の進行とともに腐敗がおき、 最後には実がミイラのようになります。 |
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○発生の仕方 | 糸状の病原菌により発生します。 この病原菌は「サビ病」の病原菌の仲間で、カイドウなどにも感染します。 春以降の降雨により感染していきます。 |
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○防除 | この病気は、ビャクシン類・カイズカイブキ類を中間宿主にして媒介されますので まず これらの植木を植えないことが防除につながります。 発生した場合は、ほかの病気と同じように患部を取り去り、焼却処分にしてください。 |
★☆ エキ病 |
○症状 | 地際に近い樹幹に発生します。はじめは樹皮の割れ目などから汁が分泌されますが、 しだいにその組織は軟化してきます。病状が進行してくると変色しはじめ、独特の臭いを 発散させます。この状態が幹を一巡しますと、その木は枯死します。 |
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○発生の仕方 | 害虫の作った虫穴や樹幹の亀裂部分などに、病原菌が入りこんでおきます。 この侵入感染は18℃〜27℃の温度範囲で活発に行なわれます。 この病気は糸状の病原菌が巻きおこすもので、胞子によって伝播されます。 |
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○防除 | 根元に「しきわら」を敷いたり、排水や日照をよくすることで、あるていど発生を予防できます。 また雨の多い季節に発生が増大しますので、害虫駆除もかねて、 ダコニール1000やサンボルドーなどを、散布します。主に樹幹を中心に行います。 |
★☆ クスサン |
○症状 | 大型で白い体毛を密生させた青白いケムシで、大発生すると、植物は食害により 丸坊主にされます。 その名の通り、もともとはクスノキに発生する害虫ですが、かなり雑食性で、イチョウやク リ、サクラ、ウメ、モモ、ナシ、リンゴ、カキなども食害します。 年1回発生し、樹幹に産みつけられた卵で越冬し、4月下旬にふ化します。ふ化したばかり の幼虫は黒色で、かなりまとまった数で葉の裏を食害しはじめますが、しだいに分散 しはじめ、からだの色も肯白くなってきます。脱皮は6回あり、10cmほどにも成長します。 |
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○発生の仕方 | 樹幹に産まれた卵はよく目につきますので、発見したら石などでつぶしてしまいます。 また4月ごろの幼虫の発生時期は捕殺します。これでかなりの効果がありますが、 この時発見できなかった幼虫は、その後も発見・捕殺を繰り返します。 薬剤防除は、幼虫の時期にスミチオンなどを葉を中心に散布します。 |
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★☆ ウメケムシ |
○発生の仕方 | ウメには、ケムシ類が大量に発生しますが、このケムシ類をまとめてウメケムシと総称して います。その代表格がオビカレハです。樹幹や枝の分岐部分に、蜘蛛の巣のような 網状の巣をかけ、その内部に幼虫が群生しています。幼虫は夜になると集団で 巣から出て、狂烈な勢いで葉を食害します。また、成長したものは、 昼夜の区別なく葉を食害しますので、被害はさらに拡大します。 年に1回発生し、小枝の下に産みつけられたリング状の卵で越冬します。 3月下旬ごろふ化し、巣を作ります。幼虫はこの巣の内部で休息しますが 付近の葉を食いつくすと、巣を移動してあらたな箇所を食害します。 また、成虫は暖かい地方では6月に、寒冷地では7月から8月に発生します。 サクラ、モモ、アンズ、リンゴ、ナシ、バラなどのバラ科の植物を中心に、ヤナギやクヌギ なども食害する雑食性の害虫です。 |
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○防除 | 木の上にある巣を発見して除去しますが、大量に発生しますので気持ち悪がる人もいるかもしれません。 大量発生した場合は、スミチオンを巣や害虫に 集中的に散布しますと、約30分程度で 死に落下してきます。 また落葉後の葉は、卵が付着している可能性がありますので、焼却して、翌年の発生を予防します。 |
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★☆モンクロシャチホコ |
○発生の仕方 | 通常年に一回の発生で集団で葉を食害し ほとんど丸坊主にしてしまう。 桜などにこの被害が出た場合 秋になると桜が開花することがある。 もし秋に咲いている桜を見かけたら夏にこいつの被害にあったと思っても間違いではない。 幼虫時期に警戒態勢に入ると おしりを持ち上げ まるでシャチホコのような姿に成ることからこの名前がある。 他に類似した個体が居ないので容易に判別できる。 |
![]() ソメイヨシノを食害する ’モンクロシャチホコ’ |
○防除 | 発生が見られたら スミチオン、ヂィプテレックス、カルホス、オルトランなどを散布する。 |
★☆ マツクイムシ |
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