□ コウヤク病 |
●症状 | 主に、枝や幹に発生します。 病気になった部分の表面は、まるで灰白色の張り薬(膏薬 コウヤク)を貼ったように一面にカビが発生します。 この部分は、古くなると灰褐色に変色し、亀裂を生じてはげ落ちます。 |
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●発生の仕方 | この病原菌は、害虫のカイガラムシと共生関係にあり、 カイガラムシの分泌物を栄養にして繁殖します。 この病気がひとたびはじまりますと、病原菌による被害とカイガラムシによる木の栄養分の吸収という、二重の被害を被ることになり 木はかなりのダメージを受けることになります。 |
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●防除 | この病気発生の根本的な原因であるカイガラムシを駆除することがポイントになります。 そのためには 1月から2月に、石灰硫黄含剤や機械油乳剤を月に2〜3回 散布します。 またカイガラムシの発生時期である5月からはスミチオンやオルトラン、スプラサイド等を 月に2〜3回 枝や幹を中心に散布して駆除します。 カイガラムシを完全に駆除できるとコウヤク病の被害も沈静化の方向へ向かいます。 |
□ 胴枯れ病 |
●症状 | 樹木の幹の樹皮を侵す病気です。 一般的には、病原菌が雨水などと共に幹や枝の傷口に入りこみ、 徐々に木を枯れさせます。 日本より合衆国に持ち込まれた 『クリ胴枯れ病』は有名。(世界4大病) でも日本の栗は大丈夫だよ! |
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●発生の仕方 | この病気の間接的な原因になる木の傷口は、剪定の時の切り口や虫類のあけた虫穴、そして日焼けした幹のめくれなどです。 病原菌は 寄生する性質のもので これらの木の傷口などの組織に入り込み病斑を作ります。 この病斑の拡大とともに、その木の樹勢は落ちます。 病斑から出た胞子は、雨滴や霧などをともなった風に乗り伝染しますが、この胞子を浴びた昆虫や小鳥などによる伝播が、それ以上に大きな要因です。 |
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●防除 | 年間を通じて発生しますが、とくに夏に多い病気です。 昆虫や小鳥などが、剪定の跡に、ふれたり入りこんだりしないようにツギロウな どで完全にふさぎます。これが、いちばんの防除策になります。 |
□ 根頭ガンシュ病 |
●症状 | 土の中に居る細菌によって引き起こされ 木の細胞が肥大して増殖した結果 地際の部分がコブ状になる病気です。 この病気にかかると、木の生育が鈍くなり、 次第に木全体が衰弱して枯れてしまいます。 |
![]() レッドロビンの根頭ガンシュ病 |
●発生の仕方 | この病気の病原菌は、土の中に潜み長期間土壌を腐敗させながら生息します。 この病気にかかった木を発見した場合は、土そのものがもう使えませんので、注意してください。 病気で枯れた木を抜いても、そもそもの原因が土壌にいる細菌ですので、土を入れかえないで 新しい木を植えても再び感染します。 |
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●防除 | 病気が発生した場合は、その株は病気が治らないものとあきらめて焼却処分にし、同時に土を入れかえて新しい土を使います。 この病気の場合はなにより予防が大切です。 |
□ 白絹病 |
●症状 | 苗や幼木の地際部が腐る病気です。はじめは褐色になり、腐敗が進むにつれて黒褐色に変色してきます。 このために地上部の枝や葉は次第に元気がなくなり、 しまいに枯れます。 また、この病気による腐敗は地中の根にも進行します。 チンチョウゲなどによく発生します。 |
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●発生の仕方 | 病原菌は糸状の細菌ですが、多くの庭木や花木に発生します。 この病原菌も、土壌や木の組織の中で越冬し、翌年また被害を与えます。 高温多湿を好み、酸性土壌や夏期の高温の時の降雨のあとに発生が多くなります。 |
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●防除 | 病原菌は、土中の比較的浅い部分にいますので、本格的には土壌の上下を入れ替える、 「天地返し」がいいのですが、この作業は一般的ではありません。 そこで、タチガレンなどの薬剤を土に注入し消毒するようにします。また、発生がひどいときには、早急にその株を抜き取り焼却します。 またその株のまわりの土は、広い範囲(だいたい枝の先端までの範囲)で入れ替えます。 この作業でも大変だけど頑張ってね。!(^o^)丿 |